医療法人 いぶきクリニック
理事長 矢嶋息吹
当クリニックのホームページ開設にあたりご挨拶申し上げます。
当クリニックはまだ日も浅い平成13年7月1日に開設いたしました。
理念としましては、国立循環器病センタ−など総合病院と連携して透析治療のみならず、
泌尿器科疾患・内科的腎疾患・腎不全・最近特に問題視されている糖尿病をはじめとした
メタボリックシンドロームなどに対して、「正確でかつ信頼される医療」を提供できる施
設を目指し、スタッフや医療機器の充実をはかってまいりました。
約30年前は慢性腎不全とは死を意味する病で、人工透析療法が始まったばかりの初期で
は余命数年というケースがほとんどでしたが、社会制度の確立や医療および科学技術の進
歩によって現在では30年以上も透析を受けながら、一社会人として通常の人々と同じ生活
を送る人達が増えてまいりました。
われわれの理念としまして“腎不全だけでは死なない”そのためには「透析をするため
に生きるのではなく、本来の自分の寿命を全うするために透析をするといった信念をもつ
こと」「充分な透析を受けた上で透析量に見合った量だけしっかり食べること」「慢性腎
不全に伴う合併症の早期発見と早期治療」などが大切と考えております。
しかし、透析治療の最近の問題としましては、患者さんの高齢化や、認知症患者、糖尿
病を原因疾患とする患者さんの増加などによって通院透析が困難となる患者さんが増え、
かつ死亡率もまた増加しているのが現状です。さらに、医療費抑制のあおりを受け、就業
者に対する夜間透析が困難となったり、いままでに蓄積された成果に基付いた考え方や医
薬品、医療機器を充分に使い得ない状況となってしまいました。
このような状況の中で、われわれは開設当初から通院困難な患者さんの通院手段として
送迎サービスを行いそれなりの効果はあったようですが、その増加には対応し難くなって
きたのが現状で今後の大きな課題となっています。また、生活の場として介護施設や養護
施設の必要性は感じながらも経営の面からは不可能の状態にあります。
さらに危惧されるのは、透析医療に従事する医者の高齢化と若い医者がこの分野へ意欲
を示さなくなっていることによって、現在の産科や小児科などと同様に医師不足になり透
析医療ができなくなるのではないでしょうか。
これらの諸問題をいかに克服して今まで以上の成績を挙げていくかが今後の課題となる
でしょう。
高齢化社会を迎えた今、全職員が力を合わせ、さらなる医療技術の向上と腎不全診療シ
ステムを確立し地域医療に貢献できるよう懸命に努めて参りたいと存じます。

