職員募集 正・准 看護師 / 常勤医師 / 院内薬剤師 募集!
スタッフが落ち着いて働ける環境をつくることが、良い看護へつながると信じています!

クリニックからのお知らせ

お勉強

筋肉量を維持するために ~サルコペニアについて勉強しましょう~

サルコペニアとは?

「サルコペニア」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?何らかの原因で筋肉が減り、筋力が低下して体の動きが悪くなってゆく状態のことを「サルコペニア」といいます。日本語では筋肉減少症と訳されます。最近、サルコペニアはテレビの健康番組でも取り上げられることが増えてきました。

 

なぜ問題なのか?

サルコペニアが問題視されるようになった背景には、筋肉の量が減ると転倒しやすくなるだけでなく、病気にかかるリスクが増えて要介護や寝たきりに結びつき(下図)、さらに筋肉量が少ないほど死亡率が上がってしまうといった悪影響が多くの研究で明らかになったことがあります。すなわち、なるべく病気にならずに長生きをするためには、筋肉はできるだけ多い方が良いということです。特に透析患者さんでは、腎不全の影響や栄養不良に陥る頻度が一般の方よりも多く、筋肉量は減少しやすいため、筋肉量が落ちないように努めることはとても重要です。

サルコペニアの原因と症状

サルコペニアの主な原因は加齢、身体不活動(運動不足)、疾患やそれに伴う入院、栄養不良などです。筋肉のうち、加齢の影響を強く受けてサルコペニアになりやすい筋肉は、太ももの前、お尻、お腹、背中といった足腰の筋肉で、主な自覚症状として、以下のものがあります。

 

「歩くのが遅くなった(横断歩道を渡りきれない)」

「手すりにつかまらないと階段を上がれない」

「ペットボトルのキャップを開けにくくなった」

対策

サルコペニア対策に重要なのは何といっても運動です。30分程度の時間を確保して筋力トレーニングや有酸素運動を行うことが理想です。しかし、透析通院や家事、仕事などでなかなか時間が取れない場合、買い物のついでに歩くこと、透析の通院のついでに少しの時間でもあるくことなど、こま切れの時間になっても継続すれば成果は得られます。どんな方法でも、まずは継続可能であることを最優先に実行してみましょう。

透析患者さんは、心疾患や糖尿病などの合併症を抱えていることが多く、運動するにあたっては、運動強度や方法などで安全のために注意を要することがあります。また、筋肉量の維持、改善には食生活、栄養も重要です。患者さんそれぞれの体の状態や生活スタイルに合った運動の方法を見つけるために、お気軽に医師や透析室スタッフ、リハビリテーション科スタッフにご相談ください。

当院では、筋肉量や筋力の低下をなるべく早期に発見するために、希望者には体力テストを勧めています。体力テストでは、握力、下肢筋力、歩行速度の3種目の測定をおこない、結果が年齢相応かどうかをチェックします。握力は全身の筋力、下肢筋力は足腰の強さ、歩行速度は体の動き易さを反映します。定期的に体力テストを行うことで体力の衰えを早期に発見して、対策を講じることができます。

 

参考・引用:日本サルコペニア・フレイル学会、サルコペニア診療ガイドライン