慢性腎不全に対する血液透析に必須である内シャントは、長期間の使用によって狭窄や閉塞するのは日常茶飯事に見られる合併症であります。
また、近年は、糖尿病由来の慢性腎不全の発生が頻発しており、糖尿病というのは血管の病気であって、全身のあらゆる血管(腎臓、心臓、眼、下肢など)が侵されます。透析患者さんで最も厄介な問題の一つが、動脈の狭窄ないしは閉塞によって下肢に難治性の潰瘍ができ、これに感染が加わって耐え難い疼痛と、下肢切断が余儀なくされたり、最悪の場合は命を落とす事もしばしばです。
これに対しては、早期発見や治療が必要であり、当院では早くから「うじ虫治療:うじ虫が上手に汚染された潰瘍を食べつくしてくれます」や、糖尿病外来(月曜日午前診)、また、この度は関西医大総合医療センター血管外科のご協力の下、血管(シャント)外来を設け、動脈再建などによってこれらの難事に対処しています。
上記の合併症で悩んでおられる患者さんは、是非、一度外来受診をしていただくようご案内申し上げます。
いぶきクリニック 理事長 矢嶋息吹