ワクチンが待たれるところですが、私個人としては2010.01大阪発の「アンジェス」(大阪府茨木市)に期待するところ大ですが、最近はウイルスの変異によるためか、ワクチンが完成しても免疫が十分に持続せず、複数回の年に接種が必要となる可能性があるとも説明されており、免疫を持つ人の自然増でウイルスを抑え込む「集団免疫」の考え方にも疑問が生じることになると報じられている。
最近、アメリカで有効なワクチンが開発されたとのnewsが飛び交ってはいますが、詳細な抗体持続時間、副作用についての危惧、保存方法などが問題となっているようです。
通常、ワクチン開発には数年必要とされている事から短期間で望むのは無理かも知れません。
治療薬については、アビガンが挙げられ、これは細胞内でウイルス増殖を抑える作用が有り感染初期には非常に有効とされ、その他、ウイルスが細胞に入るのを防ぐナファモスタット:フサン(膵炎の治療や血液透析で抗凝固薬として使われる)などが挙げられている。中でも、フサンは血管や諸臓器の血栓形成予防には非常に有効とされている。
血栓症のスクリーニングとしてD-dimer(D-dimer:ダイマー とは血液凝固の中で重要な役割を果たすのがフィブリン=繊維素です。そのフィブリンがプラスミンによって溶解された結果、FDP(fibrin/fibrinogen degradation products)が産生され、その中に含まれる要素の一つとしてD-dimerがあります。これを診ることは大事であり、D-dimerが正常上限を超える場合には、抗凝固療法の実施を推奨しています。
その他、は抗炎症剤として死亡率を低減させるなどとしたデキサメタゾン、恩恵はわずかとされるレムデシビル、科学的な証拠はほとんどなく結果はまちまちで死亡リスクを高めると主張する研究論文も有る ヒドロキシクロロキン(抗マラリア薬)、抗レトロウイルス薬であるロピナビルとリトナビル、免疫抑制薬トシリズマブ:免疫抑制薬、抗精神病薬であるロルプロマジンなどが言がわれているが、実績のある薬剤は限られている。
マーカーと言う言葉をご存じでしょうか。
マーカーは全ての疾患に用いられるもので、その疾患の重症度を表しているとも言えます。このウイルスの重症化マーカーとしては他に、CRP(C反応性たんぱくと言い、急性炎症や組織破壊の活動性・重症度、治療の予後判定の指標などとして行われる検査で、症状や病勢にあわせ、繰り返し検査を行います。)の上昇、LDHの上昇、フェリチンの上昇、リンパ球の低下、クレアチニンの上昇が挙げられている。
検査に付いて述べた事がありました。先日、日本の体操の第一人者が陽性と報じられ、その後、偽陽性とされました。何と紛らわしい事です。PCR検査ではなく、抗原検査だったのでしょうか。
簡易キットを使った新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗原検査では、本当は感染していないのに誤って陽性と判定される「偽陽性」が疑われる事例が多く報告されており、症状がない人に使うなど推奨されない使用例もみられ、適切な使い方をするよう注意が呼びかけられている。
では、抗原定性検査の位置付けはSARS-CoV-2の診断には①遺伝子検査②高感度抗原検査(定量)③簡易抗原定性検査-が使用できる。抗原検査法としては、イムノクロマト法を用いた定性の簡易検査法エスプラインと高感度で定量性を持たせたルミパルスの2種類が承認されている。
このうち簡易抗原定性検査は検査したその場で結果が判明する簡便な検査法で、検体として使えるのは鼻咽頭拭い液と鼻腔拭い液であり、唾液は使用できない。陰性判定を含めた確定診断への適用は、発症2日目から9日目までの患者のみとされている
その後の透析患者のコロナ発生と死亡者数
地区 |
北 |
関東 |
東京 |
甲・北・東 |
近畿 |
中・四 |
九・沖 |
全国 |
|
7/24 |
感染者数 |
4 |
29 |
43 |
14 |
23 |
0 |
17 |
130 |
死亡者数 |
0 |
6 |
10 |
3 |
3 |
0 |
0 |
22 |
|
8/7 |
感染者数 |
4 |
36 |
57 |
17 |
25 |
1 |
20 |
160 |
死亡者数 |
0 |
6 |
11 |
3 |
3 |
0 |
0 |
23 |
|
9/4 |
感染者数 |
4 |
53 |
73 |
21 |
58 |
1 |
25 |
235 |
死亡者数 |
0 |
9 |
13 |
3 |
6 |
0 |
1 |
32 |
|
10/12 |
感染者数 |
4 |
64 |
81 |
26 |
65 |
1 |
27 |
268 |
死亡者数 |
0 |
9 |
15 |
3 |
9 |
0 |
2 |
38 |
北:北海道
感染者数について、近畿は関東と略同数となり、死亡者数は9月から増加しており、憂慮すべき状況となっている。しかも、最近は、中老年患者、家庭内感染が増加しているようで要注意である。
何と言っても多人数での治療が必要な透析施設ではクラスターが発生しやすく、感染経路が解らない例が多くなっている事からも、自分自身、他人に迷惑を掛けない意味からも、個人個人が体温測定など健康管理をしていくことなどが必須である。